2023 長野の子ども白書 内容
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今、「子どもの最善の利益」を守るということ(増山 均)
2023長野の子ども白書発行にあたって 子どもの権利を保障する新たなステージに(小林 啓子)
①こども基本法が今年の4月からスタート 子どもの意見を聴いて校則を変えることになった(宮下与兵衛)
②子どもの意見表明権と子どもの声を聴くこと(伊藤嘉余子)
③声を聴くことから始める(山下英三郎)
④続・子どもの生きる力を育てる「体験」を社会全体で(山口 美和)
⑤「学校のあるある」 子どもたち・保護者のこころの声を聴きたい(西森 尚己)
⑥不登校経験のある子どもたちが語ってくれたこと(齋藤百合子)
⑦私と希死念慮 自死予防につなげて (池田 結美)
⑧昔、学校行かなくてよかった!(匿名母・娘(18歳)
⑨『親の会』から広がるつながりで当事者の声を届けよう(池内 泰恵)
⑩登校拒否・不登校の現在地 (内田 良子)
⑪子ども支援委員会による人権救済申立事件に関する勧告について(北川 和彦)
ケース① 「いじめ」を重大事態に認定しなかった学校・教委はまちがっていた(匿名)
ケース② 生徒への重大な人権侵害は 隠されていた (匿名)
⑫人間綴方で生きる権利を回復する (板本 泰冶)
⑬調べてわかった「子どもの権利」 (荒井 結人)
⑭税金と国民の幸福
幸福度ランキング47位の日本
税金との関係… (宮本 美羽)
①長野県内基礎自治体の「子どもの貧困対策推進計画」策定状況と課題について (下村 幸仁)
②福祉事務所における生活保護業務に係る「生活保護運営方針」に関する調査 (脇山 園恵)
③生活保護制度見直しの問題点生活保護世帯の大学等進学をめぐる議論から (鈴木 忠義)
④長野市の子どもの生活実態と子どもの貧困対策計画 (長野市子育て家庭福祉課)
⑤非正規雇用の現状と課題 声なき声の深刻さ(藤綱みどり)
⑥子ども・障がい者の医療費完全無料化をめざして 大きく前進した子ども医療費の助成(原 健)
⑦学校事務職員の私たちが考える教育費負担と子ども、無償教育 (下平容子・窪田弘子)
①社会的共通資本としての公教育を支えるぷれジョブ(西 幸代)
②若者の居場所に思うこと(阿部今日子)
③映画館で子どもたちが過ごす、休む、学ぶうえだ子どもシネマクラブの3年間(直井 恵)
④山あいの小さな小学校で育つ子どもたち 地域が支える親子山村留学(大羽加奈里)
⑤未来語り〜廃校が子どもの居場所となるまでの物語(戸枝 智子)
追悼・故馬島直樹さんへ感謝の言葉(小林 啓子)
①私の中のかけらたち 児童虐待を生きる今(さくら )
②ヤングケアラーを支えるために必要な支援とは(美齊津康弘)
③ヤングケアラー 長野県の二つの調査から見えること 教育と福祉、社会全体で何ができるか(小池由美子)
④長野県ヤングケアラー実態調査結果の読み方(曲渕 紀子)
⑤「こどもまんなか社会」 の実現にむけて こどもまんなか家庭・こどもまんなか学校から始めよう(宇津 孝子)
⑥もっと身近な施設へ(川瀬 勝敏)
⑦児童自立援助ホームの実践を通して考えること(春日 宏)
⑧児童養護施設職員が取り組む児童虐待防止に向けた啓発活動 8年間続けてきた成果と課題(安藤 民平)
⑨長野県の子ども家庭福祉のあゆみ 子どもの権利に根差した養育に向けて(髙松 誠)
(資料)こども基本法/子どもの権利条約
①GIGAスクールと学校図書館 次世代を生きる子どもたちのための学校図書館機能(宮澤 優子)
②小中学校等でのICT活用はどうなっているのか(胡桃澤宣光)
(資料)令和4年度 「スマホ、タブレット、ゲーム機等に関するアンケート」調査結果 について
①子どもたちに伝えたいいのちを大切にする社会へ(青山 正 )
②戦争を知らない世代が伝える戦争 こども記者とともに学ぶ(阿部 貴徳)
③子どもの言葉から考える“平和”(西澤 桃子)
④満州開拓慰霊碑から育まれる平和を希求する未来の主権者たち
ウクライナ侵攻の年に77年前の戦争の歴史と向き合った6年生
(坂下 力)
⑤戦争と平和を考え続ける、若者の声 (大井 武蔵・竹田 朱里)
①子どもにとっての演劇・人形劇 (くすのき燕)
②子どもの権利としての遊び・芸術を考えるキャンプ
「31条のひろば」アート・キャンプ(八千穂民族芸能センター)(大屋 寿朗)
③「浮田要三と『きりん』の世界」展を終えて(宮尾 彰)
④土曜日は長野県立美術館にGo!(大井 香苗)
(資料)長野県の美術館・博物館について(西倉 光人)
①性の多様性からみた包括的セクシュアリティ教育(坂井 真琴)
②知るということ(水野 美穂)
③子どもが性被害に遭うということ(匿名)
④性教育とわたし バッシングを乗り越えた包括的セクシュアリティ教育(白澤 章子)
⑤障がい者が人を好きになってはいけませんか?(後藤 裕子)
⑥包括的性教育における家庭の役割への提言 婦人科クリニックより (林 智子)
⑦“性を肯定的に捉えなおす一つの試み” 子どもと一緒に「ふれあい」を考える授業(吉田アイ子)
⑧性感染症予防と包括的セクシュアリティ教育 (中村 智子)
⑨予期せぬ妊娠出産で生まれた子どもと包括的セクシュアリティ教育(由井 厚子)
⑩長野県の子どもの自殺対策における居場所づくりの意義について(小泉 典章)
⑪クリニックで診療していて感じる、今の子ども若者支援に足りないもの(樋端 佑樹)
⑫視覚が敏感すぎて光を不快に感じる子どもたち(朝倉 康直)
⑬強迫性障害当事者の10年間の歩みと症状を可視化したアート作品(Shiori)
⑭母子特化型訪問看護「ファミリーケアステーション つなぐ」(萩元 聡子)
⑮多様な個性・発達に応じた、多様な子育て、育ちの提案 子育て支援アプリ「TOIRO」(新美 妙美)
①自然とかかわる保育から考える子どもの育ちを支える環境とは(多田 幸子)
②子どもの心と自然、その過去、現在、未来(渡辺 隆一)
③子どもの育つ環境を農業から考える(那須野圭佑)
④フリーキッズ・ヴィレッジだより(筒井 淳文)
①旧統一協会と私 (田中麻衣(仮名)
②ひとりぼっちテロと若者の恋愛離れ—「持続的な親密性」は再建できるか(能勢 桂介)
③人権、子どもたちの現在(斉藤 金司)
④長引くコロナ禍の生活が子どもたちに与えた影響を考える
2022年度「国や県の教育施策に関する緊急WEBアンケート調査」から(鷲澤 香織)
⑤幸せな居場所ってなんだろう 未来の子どもたちの学びの形を考える(峯村怜子と仲間たち
⑥学校を捨てて、街に出よう いまの「学校」じゃないと学べない?(竹内 忍 )
⑦小中学校のトイレに生理用品設置を!実現までの運動 (新日本婦人の会長野支部)
⑧安心して給食を食べるには 小中学校給食費の無償化をめざして(藤綱みどり)
⑨障害のある子どもたちの学ぶ権利を考える 国連障害者権利委員会勧告の受け止めと今後の課題(太壽堂雄介 )
⑩部活動の地域移行問題をどう考えるか 小山 吉明 186
⑪マスコミ等の報道から読み取れる全国学力調査の本質的な問題 (胡桃澤宣光)
⑫学び直しの教育に必要なこと イギリスの教育機会保障制度の実態(武田るい子 )
⑬高校で観点別評価が始まった(内堀 守)
⑭長野県の高校再編(原 将俊)
⑮新しい高校入試制度は、中学生活にどんな影響をもたらすだろうか(林 茂樹 )
執筆者さくいん
〈本のタイトル〉
2023長野の子ども白書(発行「長野の子ども白書編集委員会」)
〈サブタイトル〉地域の中から、子どもの権利条約の実効ある実現を求めて
〈企画主旨〉
「長野の子ども白書」は、長野県の子ども・若者の現状と課題、可能性を明らかにするために、多くの執筆者のご協力を得て発信を続け、創刊から12年目を迎えます。
2023年版では、「子どもの権利条約」がめざす「子どもたちの豊かな子ども期」がどのように実現しているのかを検証し、さらなる実現の可能性や課題を見つめます。
2019年、国連子どもの権利委員会は、日本の子どもたちの現状に対して、日本政府にいくつかの重大な勧告をしました。しかし日本政府がこの勧告に従おうとしていないことは明らかです。3年間のコロナ禍を経て、さらに勧告は棚上げされてきました。4月から「こども基本法」「こども家庭庁設置法」が施行されますが、子どもの権利委員会の勧告に応えるものになるかどうかは疑問です。私たち主権者が市民レベルで勧告に応える取り組みをしていかなければなりません。それは緊急の課題でもありまた「子どもの権利条約の実現」にとって大きなチャンスの到来でもあると思います。
国連子どもの権利委員会は「過度な競争的社会が、子どもたちの豊かな子ども期を奪っている」「もっと子どもの意見や声を聴き、自由に発言できる環境をつくらなければいけない」「子どものいのちや育ちを守り保護する包括的な政策が必要だ」と指摘し、軍国主義教育の遺産として容認されてきた虐待や体罰の禁止にも厳しく言及しています。「子どもの貧困率」も先進国中上位にあると警告しています。長野県の子ども・若者が全国的にも高い水準でその「生きづらさ」を訴えるいくつかの指標(自殺死亡率・不登校・いじめ)に焦点を当てると、「豊かな子ども期を奪われている」と言わなければなりません。「過度な競争的社会」との因果関係を日本政府は「証明してほしい」と開き直っています。私たちがそれを証明するのは大変なことですが、やらなければなりません。子どもの声を届ける、質・量ともに十分な「証明」が必要です。
しかし同時に競争・評価・管理・不寛容・排除の無い、遊びや文化、余暇、休息、豊かな体験、子どもの声を聴く寛容な社会がもたらす「安心や自由」のある環境には、「豊かな子ども期を保障する」大きな期待と可能性を見出せると思います。恵まれた自然環境や、県下各地で取り組まれている多くの実践事例は私たちに勇気を与え、子どもたちに豊かな子ども期を保障する財産であることを再認識させてくれます。その機会や時間を子どもたちに保障することも、大切に広げ、共有していきたいです。
こうした立場から、それぞれの分野での最新の情報を子どもの権利の実現に照らして発信し、行政の施策や事業にも「子どもの権利条約」の理念が生かされるよう、子ども・若者の声を発信し伴走する目線で編集に当たりたいと思います。
特集①では、子ども支援の最前線から聴き取られた「子どもの声」を集めます。「こんな声も届けたい!」というお申し出をお待ちしています。
〈本の内容と構成〉
●大テーマ(巻頭)自分のいのちを生きる豊かな子ども期の保障
サブタイトル「地域の中から、子どもの権利条約の実効ある実現を求めて」
●特集 ①子どもたちの声を聴け!
②子育て家庭の貧困
●子どもたちの今(分野別)
①子どものための地域社会
②子どもの生活と育ちを守る
③子どもとメディア・ネット
④世界の子どもと多文化共生・平和・連帯
⑤乳幼児期の子育てと保育・学童保育
⑥子どもとあそび・文化・余暇・休息
⑦子どものいのち・医療・保健
⑧子どもと自然・環境
⑨子どもと学校・教育
⑩子どもの権利条約
〈本の仕様> A4判 230頁以内
〈発行予定〉
2023年7月初旬
〈発行部数〉
800部・定価2,000円(税込)送料370円(2冊まで)
〈制作の手順〉
編集委員会の組織(編集委員会・執筆者会議・事務局を置く)
編集委員会でテーマの候補を挙げ、執筆者打診開始(11月~12月)
執筆者の依頼・取材計画を編集委員会および事務局で推進(11月~12月)
編集委員会・執筆者会議の開催(1月・2月・4月を予定)
執筆原稿の集約・編集作業(3月~6月)
HP・ブログ・Facebookを運営し、情報交換を行う。
7月初旬発行